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じらされ続けて、トロトロになりそうな身と心をぶるりと震わせ、その瞬間を待つ ふぅっと息を掛けられただけで甘い声が喉から漏れる 「こんな格好で、こんなに僕を欲しがってるのに…凄い殺気だね、マンティス。まぁいつもの事だけど」 イツモノコト イツモノアタシトオマエ 霞がかる頭の中で、こだまする今日までの長い逡巡の言の葉 「蜘蛛ぉ、もっ、きてぇ・・・」 振り払うように懇願を伝えるも、彼は動く気配を見せない 焦らされてるのか、苦しい態勢のまま短く荒い熱い息を吐く どこか冷静な部分が分析を始めかけた、その瞬間今までとは比較にならない熱が埋め込まれた。 「かっ、あっはぁ・・!」 放置状態が続くと思った矢先のことで、打ちつけられる質量に肺の空気が漏れる 激しい律動に、悲鳴にも似た高い声が上がる 「ひっ、い・・んん」 それでも、蕩けているそこはクチクチと淫らな音をたて、腿を伝うありえないくらいの量の液体も自らの劣情をそそる 最初から激しすぎるくらいのグラインドにも、彼女は満足する気配を見せず、更に高い快感を求め腰をうねらせる 時折、2人の腰の動きが合い、パンと湿った音が響く 血液の朱色に染まる彼女は上気し桃色に色づく小さな背中や肩を戦慄かせながら自分を貫く男をやわやわとそしてじりじりと締め上げていく 傍若無人に突き入れられているように見えて、敏感な部位をかすめると自然とぎゅっと締められるのが良かったのか、狙い撃ちのようにそこを行き来する 何も考えられず、ただただ快楽のみを追いかける 「あっ、はっんん、ふっ」 響くのは淫猥な粘膜の音と吹き込む風音 一陣の吹雪をまとう風が室内に吹き込み、とどんだ血の匂いを彼女に届けた瞬間 ひときわ高い声を上げ彼女は白く弾けた キュと締め上げられる感触と、血の香りに彼女を貫いていたものも最奥へ叩きつけるように精を吐き出す 自らの中よりも更に熱いものを子宮に浴びせかけられ、背中がざわりと粟立った 壁にもたれ、広いベッドに四肢を投げ出し缶ビールをゴクリと喉に流し込む 露わになった白い裸体を隠すでもなく立て膝で残りの弾ける液体を飲み込む 割れた窓ガラスからは時折強い風が吹き込むが、室内に立ち込める血と性のどろりとした濃い香りが完全に払拭されることはない 目の端に、身支度を整えた男が映る。チリっと痛みが走るがどうってことない。これくらい余裕で覆い隠せる 空になった缶をベコリと握り潰し、男に向かって投げる 男が振り向き、無言で笑顔を浮かべ近づいて来る 頭をガシガシと掻き、バツの悪そうな表情(かお)を用意し、近付く男に声をかける 「あ〜悪かったよ、もぉ殺し(シゴト)、普通のペースに落とすさ おおかた欲求不満で溜まったんだろうよ。もぅ面倒はねぇ」 気持ちも空虚な思いも隠せる、きっと隠せるさ、小娘じゃぁねぇんだ いつもの凛とした自信に満ちた笑みを浮かべ男を見る ベッドサイドに腰掛けた男は、彼女の笑みを自らの瞳に真っ直ぐ映し、柔らかくクスリと微笑み、口を開いた 「傷付いたくせに」 大きな目を更に見開き男を見返す。ガンっと頭を殴られたような衝撃 言葉を失って呆然としていると、口元の泡を手の甲でグイッと拭われ、つままれる頤、重ねられた唇に感覚が戻る 「っつ!」 若干顔に歪みを浮かべ、赤く濡れる口元を押さえる男 怒りに任せてガリっと咬んでやった、口の中に広がる錆味 紅く燃える瞳を見据えくつくつと笑う男はそのまま、ゆっくりと身を翻しドアへと歩みを進める 「それじゃあ、また…」 カチャリとドアが閉まり、吹き込む風の音以外しない 無意識に手元のシーツを爪が白くなるほどギリギリと掴んでいた 満身創痍で横たわる彼女は、打ち捨てられた人形のようで 表情の変わらない紅い瞳から涙がひとしずく零れ落ちた |